ブルーカラー投資家の成長記録

株式投資、不動産投資、横ノリについて

ブルーカラー投資家の成長記録(インフォマート、9050)

 

こんにちは、

今回も個別銘柄の検討です。

 

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検討する銘柄は、

インフォマート(9050)

です。

 

 

数年前に、プラットフォームの事業をやっていて伸びそうだなと思い、購入した銘柄です。

現在までにいくらか売却して投資金額分は利確しましたが、現在も保有継続中です。

まだまだ成長すると信じていますが、あまりにもPERが高かったりするので、検討してみることにしました。

 

 

基本的事項

ー市場ー

東証一部

 

時価総額

2376億円

 

ー株価ー

716

 

PBR

14.61

 

PER

96.62

 

ROE

15.12%

 

ESP

7.4

 

ー配当ー

3.71円(0.5%)

 

ー配当性向きー

50%

 

ー利益余剰金ー

48億5400万円

時価総額の20%)

 

ー沿革ー

1998年設立

フード業界企業間電子商取引プラットフォームの運営

2000年

決算代行サービスの開始

2006年

マザーズ上場

2007年

ASPシステムの開始

2011年

医療、美容分野に進出

2015年

東証一部上場

2020年

製造業に進出

 

 

ー感想ー

株価指標は全て圧倒的に割高です

事業内容としては、プラットフォームを展開しているため、独占力の強いビジネスモデルと感じました。また、フード業界から始まり徐々に他業界への進出が増えているので、さらなる売上の向上も見込めると思われます。さらに、時代の流れとして、ペーパーレスとなり電子商取引の市場も拡大していくものと考えられます。

 

これらの点から、現在の株価は割高であるが、どのような成長シナリオを辿れば、現在株価が妥当になるのか、割安になるのかを考察していきます。

また、ASPなどの良くわからない用語も調べていきます。

 

ASPとは

 

ASP

アプリケーション・サービス・プロバイダ

 

ー意味ー

インターネットを通じて、利用者にソフトウェアなどを提供するサービス事業者のこと

 

 

だそうです。

ということは、インスタやFacebook等も含まれるてことですね。

 

 

しかし、元々ASP事業を手掛けているインフォマートが、2007年に改めてASPシステムの開始と企業情報に載せていることに違和感を感じたので詳しく調べてみます。

 

2019年の決算説明資料を見ると、ASP事業の表記は一切ありませんでした。

以前は何らかの理由で分けていたが、実際は全てASPとみて間違いないと思われます。

なんで昔はASPと他の事業で分けていたのかは謎でした。

 

事業内容

収益の柱は2つあるようです。

 

BtoBPFーFood

BtoBPFーES

 

BtoBPFFood事業

 全体の収益のおよそ65%を占めています。

 受発注のプラットフォーム、規格書のプラットフォーム、食の安心安全受発注(受発注と規格書のパッケージ商品)を提供している部門です。

 

 受発注プラットフォームとは

 食材などの注文をオンライン上ですることにより、ペーパーレス、情報の集約活用に貢献、事務処理ミスなどのトラブル減少、24時間対応可能などの効果が見込めるようです。

 

 食品大手で利用しているのは、串カツ田中、モス、木曽路、快活クラブなどがありました。

 Food事業と銘打っていますが、製造業の受発注サービスもあるようです。

 

 

 取引相手がお互いに同じ画面で受発注ができるシステム(クラウド型)になっていて、このプラットフォームの月額使用料が収益になっている。

 

 商品を秤の上で保管しておいて、規定量以下になったら自動で発注するシステムもあるよう

 

 一度導入してしまったら、辞められないくらい楽ができるのではないでしょうか。個人経営の小さなお店にも追い風になるような気がします。

 

 

 規格書のプラットフォームとは

  食品業界には、規格書なるものがあるそうです。規格書とは、食品の成分表示などの情報を記載したものです。

 この規格書をクラウド上で管理するサービスが、規格書のプラットフォームです。

 

 結局これもメリットはペーパーレスや業務効率改善やコストカットにつながる商品ということですね。

 

 初めに自社商品を入力しておけば、取引先の人が24時間クラウド上で勝手に確認(許可があれば)できるため、ペーパーレス、事務負担軽減などにつながってくるわけですね。さらに、記載漏れなどの人為的ミスも(一番最初の入力を除いて)なくなりますね。

 

 

 

なんとなくわかってきました。こういった便利アイテムをクラウド上で提供して、月額使用料で稼ぐ会社なんですね。

 

 

次に、

BtoBPFーES事業

 

 この部門の売上高は、全体のおよそ20%を占めています。

 ということは、先ほどのクラウドサービスで、月額使用料を取るビジネスがほとんど全てというわけですね。

 

 提供サービスは、BtoBプラットフォーム請求書、BtoBプラットフォーム商談です。

 

 BtoBプラットフォーム請求書

 会社間の請求書をすべてクラウド上で行うサービスです。こちらは、テレワークにより市場全体の需要は伸びていきそうですが、ライバルの多い激戦区に感じます。

 

 インフォマートも、ここに金と人員を割いていて、2019年は売上が26%増加しています。しかし、営業損失が出てしまっている状態です。ここでレッドオーシャンを勝ち抜いていければ、月額使用料でバラ色の未来が待っているとは思いますが、、、今のところは赤字のため何とも言えません。。

 

 

 BtoBプラットフォーム商談

 食のインターネット市場だそうです。アマゾンやモノタロウ、Mマートなどと同じ感じだと思います。

 差別化している点は、

 

食のプロが集っている(登録)こと、

安心して決済できる(決算代行サービスあり)、

20年の実績

 

だそうです。

 

このプラットフォームが浸透してしまえば、相当頼もしいですが、現状は微妙な気がします。

 

 

 

成長性

 

現在までのところ、全ての事業が順調に売上高を伸ばし続けているので、今後も期待できそうです。

 

売上高がどのくらいまで伸びていくのか、各事業毎に、過去のデータを基に予想していきます。

 

 

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BtoBプラットフォーム受発注

売上高

2015---- +14%

2016---- +11%

2017---- +10%

2018---- +10%

2019---- +8.9%

 

 

BtoBプラットフォーム規格書

2015---- +29%

2016---- +20%

2017---- +10%

2018---- +10%

 

 

全体の売上高

2015---- +13%

2016---- +9%

2017---- +9%

2018---- +13%

2019---- +11%

 

 

中期経営計画

売上高

2018----9500百万円

2019実績----8540百万円

 

 

受発注は、毎年10%の成長は見込めそうですが、成長率は伸び悩んでいます。

規格書も同様に10%成長は見込めそうです。そして、ここにエネルギーを割いているので、跳ねる期待もできそうです。

ほかの事業は、決算のやり方を最近変えたこともあり、情報不足です。

 

 

全体の売上高も、毎年10%の成長とみて間違いなさそうです。

 

 

しかし、中期経営計画によると、2018年には95憶の売上高を達成する予定でしたが、いまだに達成していません。予定していたよりも、市場全体の成長が見込めないということを示唆しているのかもしれません。若しくは、市場全体の成長スピードをインフォマートが見誤ったのかもしれません。自分は後者ではないかと考えるので、売上高95憶までは、直ぐに達成するのではないかと思います。

 

 販管費

販管費が非常に多く感じたので、調べてみました。

 

2015---- +6%

2016---- +18%

2017---- +6%

2018---- +13%

2019---- +31%

 

販管費の伸び率も非常に高いです。

5年間を平均すると、年間15%の伸び率です。

 

売上高は10%程度の成長できているので、これを超える販管費の伸びは懸念材料かと思われます。

 

月額使用料で儲ける会社のため、販管費を削っても売り上げが落ちることはないと思うので、販管費を下げることは容易だと思います。そうすると、販管費はコントロールできるもの、コントロールできるコストを大きくして利益を取りに行き、一定水準まで到達したのちに、販管費を削っていくシナリオも立ちますが、、もう少し抑えた方が良いのでは?と思ってしまいます。

 

 株価評価・まとめ

 

現在のPERが、およそ100倍となっています。

 

売上(純利)が2倍になって50倍

 

売上3倍になって、33倍

 

売上4倍になって、25倍

 

5倍になって、20倍

 

6倍になって、16倍

 

相当割高ですね。

 

仮に売上10%の成長を、あと5年続けたとして、

売上高

2019----85億

2020----93億

2021----102億

2022----113億

2023----124億(2019比1.45倍)

 

これで、純利も同じように成長したとして、

 

PERは、68倍までしか落ちません、、5年後の未来を見据えても割安とは言えませんね。

 

 

次に、販管費が2019年は、37億となっていて、2015年は20憶なので、

5年後に販管費は、2015年の水準に戻ると仮定します。

 

売上高は、124憶

原価はクラウドサービスのため、2019と同じ、20憶

総利益は、104億

販管費は、20憶

営業利益は、84憶

純利は営利の0.66倍(2019年の実績)なので、

純利は、55憶

 

2019実績の純利は、17憶

よって、純利は3倍。

 

売上も成長して、販管費も落とすシナリオをしても、PERは、33倍です

PER8~20倍くらいが購入を考えるレンジだとすると、やはり割高です。

 

 

あとは、この売上UP販管費DOWNをするとして、株価がいくらが適正かみていきます。

 

17億の純利がでるため、

PER20倍で、時価総額340憶

PER10倍で、170憶

PER8倍で、136憶

 

現在の時価総額が、2376憶円

 

私の予想の範疇には全く収まらないほどの価格でした。

自分の計算が間違っているのかと思いました(笑)

 

しかし、それほど割高になっているのは間違いないと思います。

 

私の見立てで進み、5年後を見据えても

 

PER20倍で、株価102円

 

です。

 

 

何か爆発的に売上を伸ばす要因があれば、この割高と思われる水準が適正になるかもしれませんが、私にはそのシナリオを計算できる能力はなさそうです。よって、利益確定売りをしてきます。

 

今は、売上のほとんどがFood業界だと認識していますが、これが今後違う分野にも拡大していけば、圧倒的な売り上げの拡大ができると思われますし、クラウドサービスで利益率の高い構造になっているため、利益剰余金の蓄積はされていくと思いますので、これの使い道次第では、株価が跳ねるかもしれません。

 

 

 

最後まで読んで頂きありがとうございました。

コメントなど頂けると大変嬉しいです。

資産推移なども更新していきますので、次回もよろしくお願いします。

※計算の値などは四捨五入などをした数字となっています。