ブルーカラー投資家の成長記録

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ブルーカラー投資家の成長記録・個別銘柄(スカパーJSAT・9412)

こんにちは

今回は、保有している銘柄の分析となります。

 

銘柄は、

スカパーJSATホールディングス(9412

 

テレビの有料チャンネルでお馴染みのスカパーですね。

落ち目の業界に属している会社のことなどと思う方もいるかと思います。

私もこのメディア事業は、長期的に見て衰退していくのではないかと考えています。

しかし、もう一つ、魅力的な主力事業があります。

 

それが宇宙関連事業です。

衛星を所有していて、衛星通信技術の提供やデブリ除去の研究などを行っています。

 

今後の投資テーマとして、宇宙関連は必ず来ると信じています。

よって、スカパーもテーマ対象になったときに急騰する可能性があると考えています。

 

衰退するメディア事業と成長する宇宙関連事業の両方を持つスカパーですが、市場の注目はメディア事業の方に強く働いて、割安になっているのではないかと思います。

 

今回もジョージソロスの言葉通り、投資対象を考察する前に購入してしまっています。

急いで調べ上げて、直ぐに逃げるのか、どっしり腰を据えるのかを判断します!

 

 

基本的事項

ー市場ー

東証一部

 

時価総額

1438億円

 

ー株価ー

501

 

PBR

0.65

 

PER

12.37

 

ROE

5.27

 

ー配当ー

18円(3.72%)

 

ー配当性向ー

48.6

 

ー沿革ー

2007年 スカパーとJSAT経営統合により誕生

 

1985-日本初の民間の衛星通信事業の立ち上げ

1989-日本初の民間の通信衛星の打ち上げ(JCSAT-1

1992-衛星放送サービス開始

1995-デジタル放送用通信衛星の打ち上げ(JCSAT-3

1996-デジタル放送開始

2000ーデジタル放送加入者200万件

2008-宇宙通信(株)と合併(アジア最大の衛星通信会社)

2014-日本コンテンツを海外へ(インドネシア

2016-航空機向けWiFi提供開始、低軌道衛星関連事業の加速化、ドローン参入

2017-衛星データビジネス参入

2018-気象データビジネス開始、HTS衛星の投入

2019-光データ中継事業の共同展開の覚書き締結(Airbus社)、JAXAから衛星譲受

2020JCSAT-17打ち上げ

 

 

宇宙関連については、何をやっているのかよくわかりません。用語の理解をするところから始めていき、利益の源泉を探っていきます。

 

事業内容

主力事業は、メディア事業と宇宙関連事業

 

 

メディア事業(BtoBBtoC

放送や配信を行う

NTT光ファイバー網を利用しての放送サービス

衛星を利用しての放送サービス

 

 

宇宙事業(BtoB

放送事業者に衛星回線の提供

政府、企業にデータ通信などの衛星通信サービスの提供

 

 

調べるべき事項

・宇宙関連事業のウェイト

宇宙関連の比率が高いのか低いのか。

さらに比率を高めていく構想はあるのかを調べる。

 

 

・メディア事業の未来

宇宙関連事業の成長に支障を及ぼさないか

 

 

・宇宙関連事業のクオリティ

ビジネスモデルの強さを見極める

(堀の深さは?、ブルーオーシャンか?、利益率は?など)

 

宇宙関連事業のウェイト

人数比率

メディア・・・396人(臨時雇用556人)

宇宙・・・・・345人(臨時雇用178人)

 

人数の観点からみると同等程度、若干メディアの方が多いですね

 

 

続いて、利益面です。

 

全体利益

営業収益・・・139,541

営業利益・・・15,263

経常利益・・・16,088

純利益・・・・12,027

 

メディア事業

営業利益・・・3,076(百万円)

純利益・・・・4,546

 

宇宙事業

営業利益・・・12,901(百万円)

純利益・・・・8,029

 

営業利益は宇宙事業の方が大きいです。

 

宇宙事業がメディアの倍額を占めています。

宇宙関連に期待している自分としては、利益の比率が高いことは良いことかなと思います。

 

 

会社のホームページなどには、2本柱と記載があるので、どちらかの事業に注力することはなさそうです。

 

 

メディア事業

スカパー発信の情報にも、多様なサービスを展開している企業が増え、競争激化していると記載がありました。

 

従来の方法では顧客の減少は免れないとのことで、今後は「選択と集中」を行っていくそうです。

 

私自身も、ネットフリックス等のメディアには勝てないのではないかと思っているので、このように得意な分野に特化させていく戦略は良いと思い、好感が持てました。

 

実績の部分を見ていくと、

 

加入件数・・・純増減-78千件

 

となっていて、厳しい状況が伺えます。

 

良いニュースとしては、東北地方に光ファイバーを整備していく過程で、同時にスカパーの会員を増やしいくといった内容のことがありました。

菅総理も、「全国津々浦々まで大容量データ通信の行える環境整備をしていく」といった発言をしていたので、光ファイバーが新設されていくエリアは広がると思われます。

 

そこへどのような攻勢を仕掛けられるかが、メディア事業のキーポイントの一つになると思っていますので、注視して今後の加入件数などをチェックしていきます。

 

 

この章のテーマ(メディア事業は足を引っ張らないか)の結論ですが、

 

今後も加入件数が減ってしまう可能性は十分有り得ると思われます。よって、利益の低下に繋がってしまうこともシナリオの一つとして十分可能性があります。

 

光ファイバーの新設によって、一時的に加入件数が増えることはあるかもしれませんが、対局的には、ネットフリックス等のメディアに淘汰されていくのではないのかなーと思います。

 

結果、メディア事業は足を引っ張る可能性は十分あると思います。

 

 

宇宙事業

宇宙事業のビジネスモデルの強さ(堀の深さ)はどうかというテーマです。

 

そもそも宇宙事業は、競合が少ないです。

今後、伸びてくる産業なので、競合が多数出てくるのはこれから。

そんなか、既に先行して衛星を所有して、宇宙ビジネスを行っているということは、先駆者利益があると思います。

さらに、競合が少ないということは、ブルーオーシャンの状況と思われます。

 

また、衛星の打ち上げはコストが高いため、参入障壁が高いと思われます。

今後、衛星のニーズや宇宙利用が増えることにより、ロケットの打ち上げコストの低価格化につながり、参入障壁が下がっていくことは予想できますが、現状は高コストのため、参入障壁が高いです。

 

JAXAから衛星の譲受なども受けているので、ロケット発射のコストをカットして衛星を手に入れているのも強みです。

この恩恵に十分あやかった上で、甘んじることなく企業努力を続けてほしいですね。これにより企業努力を辞めてしまっては元も子もありませんからね。

 

 

ビジネス内容としては、

 

移動体通信サービス

(航空機や船舶向けのWIFIなど)

 

防災サービス

(震災時に備えた衛星通信、インフラの監視、自然災害の予測や減災、早期復旧など)

 

 

今後は、スペースデブリ除去を検討しています。

(私はこの分野に注目しています)

 

スペースデブリ

スペースデブリとは、

宇宙空間のゴミのことです

 

人工衛星が衝突してしまうなどのリスクがあるため、除去する必要があると考えられています。

 

 

今、宇宙利用については、産業の創成期段階にあると考えています

今後、間違いなく宇宙利用が進んでいきます、

人類の進歩は今まで逆回転したことはないので間違いないです。

 

 

その発展過程で、宇宙空間に大量のゴミが発生してしまうことも間違いないと思います。

まずは、宇宙に低コストで行くことを経営者は考えるはずです。

低コストの使い捨て、大量生産、大量消費で規模の経済による低コスト化を図っていくと思います。

 

そこで問題になってくるのが、スペースデブリ

誰かしらが解決しなければいけません。おそらく、国がスカパーなどの民間に委託して宇宙空間、衛星軌道上をクリーンに保っていくのだと思われます。

サービス提供先が国というのも安定性があって良いと思います。

 

また、夢を持った起業家などはビッグなことをやりたがるはずです。

有人宇宙船、宇宙旅行、宇宙ホテルなどなど、、そんな中、スペースデブリの除去はニッチな産業で、有能な競合他社は表れにくいのではないかなと思います。

 

 

先行き

結局、スカパーに投資するのはどうなんだろうということで、俯瞰してみます。

 

メディア事業は、雨予報

 

宇宙事業は、晴れ予報(現状は曇りかなと)

 

 

純利益の大半は宇宙事業にあるため、

トータルは、曇り予報といったところですね。

 

しかし、この曇りですが、雨のち晴れみたいな感じの、この先に光明を感じるもののような気がします。

 

 

また、この企業が現在の規模以上に成長していけるかどうかですが、メディア事業のリスクもありますが、それを上回るポテンシャルがあるため、成長していけると思われます。

成長の見込みがあるということは、投資冥利があるということにつながるはずです。

 

 

投資業界のトレンドとしても、今はwithコロナとかafterコロナとかDXEVとか言ってますが、そんなものよりも遥かにデカい産業の宇宙のトレンドが、そのうち必ず来ます。

その時に、トレンド銘柄として高騰するシナリオも描けます。

 

投資戦略

長期保有を前提に、宇宙トレンドが来て、株価高騰した際に売り抜ける戦略とします。

 

 

宇宙トレンドが来てから売る予定なので、目標株価は設定しません。

 

 

いつ来るかわからないトレンド待ちの長期保有なので、安定したインカムゲインがあるかどうかを調べます。

 

 

これがクリアできれば投資、できなければ見送りということにします。

 

 

インカムゲインの検討

 

配当

18円(3.72%)

 

配当性向

48.6

 

配当利回りは悪くないです。配当性向はやや高いと思われます。このままだと、今後増配される可能性は低いです。しかし、無理のない株主還元のため減配リスクも少ないと思われます。

 

 

倒産リスク

 

自己資本比率

61.2

 

自己資本比率は安全圏です。

 

続いてキャッシュフロー、(億円)

 

営業CF・・・288

投資CF・・・-208

財務CF・・・-125

現金等・・・436

 

営業CFを若干オーバーして、投資、財務CFが発生しているのが気になりますが、現金が営業CF2倍もあるので大丈夫そうです。

営業CFが赤字だとしても1年は乗り切れる概算が立ちます。これであれば、最悪業績の大幅悪化しても、決算情報を見て逃げ出すことができます。

 

倒産リスクも大丈夫そうです。

 

 

とりあえず、投資対象として組み込めそうです。

 

気長に長期ホールドしていき、大幅な値下がりがあった際には買い増しのスタイルで投資していこうと思います。

 

 

 

最後まで読んで頂きありがとうございました。

また次回もブルーカラー投資家の成長記録をお楽しみください。