「伝説のトレーダー集団 タートル流投資の魔術」を読んだ感想と要約
こんばんは
今回は、「伝説のトレーダー集団 タートル流投資の魔術」を読んだ感想と要約をしていきます。
要約というか、自分の良いと思った所だけを切り取ってお伝えする形にします。どこかのYoutuberさんは超約と言っていました(笑)
感想
はじめに、読んでみた感想です。
本書は、物語のような形式で、このトレーダー集団の1人が主人公のような進み方をするため、非常に読みやすかったです。
内容も面白く、手に取ってから直ぐに読み終えてしまいました。
投資初心者の方でも読みやすいような内容になっていますので、おすすめです。
また、トレード手法は難しく初心者におすすめしないといったコメントが目立ちます。しかし、実践するかしないかは別として、こういったトレンドフォローの手法があるといったことを知っておくということは大きなアドバンテージになると思います。文章も読みやすいので、読んでおいて損は無いと思います。
超約
はじめに、このタートル流という名前が引っ掛かりますよね。タートルというのはトレーダー集団のことです。
有名な投資家リチャードデニスとウィリアムエックハートとの間でトレーダーは育成できるのかという議論が起こり、意見が対立しました。2人が賭けをして検証してみようということで生まれたのがタートルです。つまり、このタートルは2人の賭けのための玩具としてつくられたということですね。
ちなみに、トレーダーを育成できると考えたのが、リチャードデニスで、反対意見がウィリアムエックハートです。この集団の由来は、シンガポールのカメの養殖場で話をしていたからタートルという名前をつけたそうです。
何とも単純な命名方法ですね。
タートルの参加者ですが、投資経験がない人も含まれていたというのも面白い話でした。
この本の著者カーティスフェイスも投資経験が無いところからスタートしていますが、最優秀の成績をおさめたと言われています。
それならば、自分にも出来そうと活力が湧いてきますね。ただし、応募人数が多かったため、採用する際に頭の切れる人物を選んでいたそうです。
本書では、投資家とトレーダーを区別してありました。投資家は、これから価値が上がるだろうモノ(企業など)を買います。トレーダーは市場価格をみて売買します。
トレーダーの果たしている社会的な役割についての事例を紹介しておきます。
先物取引をイメージしてもらえれば分かるので事例を紹介します。ここに航空会社があるとします。コストの中で重要なカテゴリになるのは原油価格です。価格の上下で利益が変わりますから悩みの種です。
しかし、原油価格で頭を抱えるのは航空会社の仕事ではありませんから、解決するために先物取引をしてある程度先まで原油価格を一定にして解決します。
そこで、登場してくるのがトレーダーです。航空会社は原油をトレーダーから買い取り、トレーダーは航空会社が負うはずであった価格上昇リスクを肩代わりします。このような、会社が本業に専念できるような役割を担っているのがトレーダーです。
本書で強調して書かれているのはメンタルについてです。利益がでているときに下がるかもしれないからと少ない利益で確定してしまったり、また上がるかもしれないと下落しているものをホールドし続けてしまったりする性質が人間にはあります。しかし、これらを克服して全てルール通りに取引することが大切だということです。
次に、ルールです。タートルで使われている手法はいたって普通で世間一般で考えられているものと同じだそうです。移動平均線などの皆さんお馴染みの指標の紹介が多かったです。
むしろ、メンタルを重視して、ルール通りに取引を行うことを徹底するというのがタートル流なのだと思います。
結局何が大切なの?
一番大切なのはメンタルです。
この集団で用いられている手法はトレンドフォローです。
当たれば大きな利益が出ますが、当たる確率はそんなに高くない手法です。
当たりを掴むまでに何回も何回も損切を繰り返さなければなりません。
そして、この損切の繰り返しに耐えて当たりを掴んだとしても、さらなる試練が待っています。
次の試練です。
変動する含み益に耐える。
当たりが出た場合、大きな利益となる手法と言いましたが、必ずしもそうなるとは限りません。例えば、120%の含み利益が出ていても、1週間後には含み損になっているかもしれません。大きな含み利益になっていればいるほど、変動幅も大きくなりますし、含み損に転落するかもしれない負担も大きくなります。損切を繰り返していたのだから尚更です。
こういった精神的重圧に耐えられないのが一般人です。
本書でも出てきましたが、「周りの仲間たちは、小さな利益で満足して売却していた、メンタルが弱くてそうなっている」といった内容のことが書いてありました。
このことから、タフなメンタルが試されていることはお分かりかと思います。
ここからは私の意見が濃くなっています。
そこで思ったのですが、ただ盲目にルール通りに取引することは可能かもしれません。しかし、これでは手法が間違っていたのか、改善の余地はないかといったことが判断できません。
ルールをしっかり守っていても、盲目に取引することは非常に危険です。
今の状況で勝てていても、環境が変わった時に順応できない恐れがあるからです。
やはり、トレンドフォローの手法を熟知し、精神的負荷に耐え忍びながらルール通りの取引をすることが重要だと思いました。
そこで初めて、手法の改善などができるようになり、本当の意味でトレンドフォローの手法を使いこなしていると言えます。
少し横道に逸れましたが、
ルール通りの取引を徹底することが大切で、
これに必要な能力がタフなメンタルです。
おわりに
最後まで読んで頂きありがとうございました。
他にも書籍紹介や、投資成績についての記事もありますので読んでみて下さい。